警察

2003年7月14日
 火曜サスペンス劇場とか、殺人もののサスペンスを見ていると、必ず警察が出来てきて現場の写真をとったり、刑事が「ガイシャは・・・」とか話しているシーンがありますよね。

 以前「割腹自殺と思われます」というので、現場は血まみれかな〜?と思ったら、すでにウジが沸いていたり・・・、正直あんまり気持ちのいい仕事ではありません。しかしいつも殺人事件に出くわしている医師なんかは平然としています。さすがです(笑)

 病院到着時、すでに心臓が止まっていた場合も異常死体として警察に届けなくてはなりません。そこで医師と警察によって死亡時間の打ち合わせをすることが多いです。

 いったいこの人はいつ死んだのか?死亡推定時刻を推理しなくてはなりません。例えば午後7時に歩いていることを目撃された人が午後8時に病院に運ばれてきたら、午後7時半ごろにする、とか。

 最近良く使われているなと思う推定方法は「体温」。おじいさんが自宅の縁側で倒れていた場合縁側の室温で体温は一時間に○○度下がるから、死んだのは○時間前だ!という方法です。

 以前心肺停止状態で患者が運ばれてきました。心電図はかろうじて出ている状態です(心電図があっても脈が触れなければ心臓は止まっているとみなします)。この状態は少なくとも心臓が止まってからまだ間もないことを示しています。この状態が何時間も続くことはありえません。ところが警察はこの人の直腸温を計り、現場検証をした後のたまいました。「死亡は5時間前です」

 絶対医学的にありえませんが。

 拘留中の犯人が急病になったり、大怪我を負うと大変です。筋弛緩薬、鎮静薬使用中で全く意識のない犯人が逃亡するかもしれないので、ベッドサイドで24時間交代しながら見張らなくてはなりません。ICUのベッドサイドにいられるとさすがに迷惑なので、病棟のロビーに追い出したらヤクザ風の二人組みがパンや雑誌を片手に張り込み開始。

 彼らは「兵隊」で上の言うことには逆らえないそうです。我々と一緒ですね(自嘲)

 しかし無意識に不穏状態で手足をばたばたしている患者(=犯人)を押さえつけて「いいかげんかんねんせえや、コラア!」「往生際がわるいのう!」とかすごんでいる彼らを見ると、少しドラマっぽくて、ドキドキしますw

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