昔と今

2006年2月21日コメント (5)
 さちが研修医だったころ、大学病院の看護師さんはあんまり働きませんでした。

 点滴を取ったり、静脈注射をするのは医者の仕事。
 夜4時に点滴が漏れても主治医コール。
 輸血をつなぐ(輸血パックに点滴の管を刺すだけ)のも医者の仕事。
 抗癌剤をつなぐのももちろん医者の仕事。
 普通の採血も医者の仕事。
 検査室まで検体を持っていくのは医者の仕事。
 薬剤部や放射線部や材料部から何かもってくるのも医者の仕事。
 患者をCT室につれていくのも医者の仕事。
 動きの悪い患者を入浴させるのは医者の仕事。
 清拭も医者がつくように。
 同じく動けない患者のベッドのシーツを替えるのは医者の仕事。
 シーツのはしっこは三角折にしなくてはならない。
 患者が自分でご飯を食べられなかったら主治医が介助。
 CVは1人で入れろ。
 ムンテラには忙しくて同席できない。
 
 多分どこでも大学病院ではこんなもんだったようなんだけど、今思い出しても一体何で看護師さんたちが忙しかったのかよくわかりません。残業には厳しいらしく必ず定時で帰ってました。どうでもいいけど、さちの研修医時代の午前中の業務は採血と清拭とシーツ交換と体重測定でした。市中病院では看護師さんがおんなじことしてました。一番わけがわからなかったのはそんな状態なのに看護師さんに渡す書類入れに「いつもありがとう!(医者一同より)」とかかれた紙がはってあったこと。
 看護師さんにコビをうるのが得意な先輩がいて、看護師さんたちにはいつも忙しいよねと理解を示すのに、医者に対しては3日連続でも当直しろ!などと言ってました。最近「研修医がなついてくれない」と悩んでましたが、当たり前です。

 でもさちが外の世界で数年うだうだして帰ってきたら意外と変わってました。
 点滴、注射は看護師さんが全てやってくれます。
 輸血もつないでくれます。
 清拭とシーツ交換はしなくてすむようになりました。
 体重も看護師さんが測ってくれます。
 検査だしや検体運びも助手さんがやってくれます。

 単純に雑用にまわせるだけの医者がいなくなっただけなんですけどね。医者が少なくなった分べつにさち達の仕事が減ったわけじゃないし。

 でもこの間夜に血液培養とって、研修医たちに片付けさせる間に検査室に検体を出しに行こうと思ったんです。そしたら看護師さんが「先生、検体ですか?出しておきますよ」と言ったのでおおっ!と思ったら次の瞬間・・・

 そこの研修医のせんせー!検体出してきてー!

やっぱり根本的には変わってないのかも。

コメント

ブログ脳外科医
脳外科医
2006年2月21日22:52

変わってないんじゃないでしょうか.後輩に聞いても私の頃と変わってないみたいです.研修会とミーティングをやって医者のやることに口を出すけど手は出さないのが大学病院の看護婦でした.でも,そんな看護婦と結婚する(せざるを得なくなる?)医者も結構いるのです.病院に缶詰なので選択肢がないんですよねきっと...

さち
さち
2006年2月22日19:26

結婚生活と仕事のできるできないは関係ないとおもいますし、本人が幸せならそれでいいんじゃないかと。
でも医者と結婚した看護師さんはほとんど全員看護師やめますよね・・・。せめて子供ができるまでは共働きでもいいんじゃないかと思いますけど、怖くて理由が聞けません。

ブログ脳外科医
脳外科医
2006年2月23日0:06

なんであんなのがという看護師が先輩や後輩の妻となるとノーコメントにするしかないですよね.そのまま働かれると文句もいいにくくて困るし,むこうもやっぱり言われるのもいやなので辞めてしますんでしょうか.まあ,本人が幸せならそれでいいんじゃないかと.あ!同じ結論になってしまいましたね.

ブログ脳外科医
脳外科医
2006年2月23日0:08

『辞めてしますんでしょうか.->辞めてしまうんでしょうか.』の間違いです.すみません.

ゆき
ゆき
2006年3月1日20:23

さちさんの大学はすごかったんですね....。
うちも大学でしたが、採血はナースでしたよ〜。
サーフロはDrでしたが。マーゲン入れるのもDrでした。
シーツ交換は基本的には業者が入ってましたが、ベッドに患者が
寝たままの場合はもちろんあたしたちがやってましたよ〜。

つ〜か、ありえません、その大学。
そんなトコから市中病院に出たナースは市中の看護助手以下?!

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