左耳大学はちょっと変わっています。変わっているのかこれが本来の大学病院というやつなのか、鼻口もそれなりに変なのかもしれませんがちょっと系統が違って判断に迷います。

 その中でも異色の存在なのが「精神科」。
 さちがくるちょっと前まで事実上診療停止していました。

 始まりは教授選。よその大学から来た新しい教授は痴呆以外は見ない、閉鎖病棟は作らないと宣言し、いままでいた精神科医たちは逃げ出しました。外来も停止、病棟も閉鎖された状態で唯一の臨床の仕事はリエゾンだったようですが、病気で落ち込んだ患者に「自殺するなよ!」と一喝し、トラブルを巻き起こすため誰もリエゾンを依頼することはなくなりました。
 しかし大学ですからそれなりの雑用は存在します。医局員3人を教授は自分の出身大学から呼び寄せました。その精神科医たちは見る人の目を釘付けにし、強烈な印象を与え決して忘れさせません。・・・・だって髪の毛がオレンジなんですもの。ありえないでしょってくらい強烈なオレンジ。
 なんとか人数をそろえた精神科は外来と医局の改装を条件に外来と病棟を再開。今に至ります。

 そんな精神科が精神療法について院内勉強会で講演。これがすごかった。

その1
精神症状が出ている患者はうちの精神科では人員的、専門的に診れないので、院内から精神科救急ホットラインに電話しろ。絶対に精神科オンコールを呼ぶな

その2
暴れる患者がいても精神科を呼ぶな。ショックコールをかけろ。

特にその2は麻酔科の逆鱗に触れた・・・。確かに助けがいるなら力は貸してもいいけれど、そんなこと精神科に指示されたくない。
勉強会のアンケートでは前代未聞なほど多数の意見が寄せられ、事務方は聞き取り調査まで始めてしまったのだった。

とはいえ、左耳大学の職員の間ではすでに精神科はなかったことになっています。

コメント

おのぞ
おのぞ
2006年10月17日19:04

救急で暴れたこと無いけど、P患のひとりとして、他人事ではないです。
某揚げ鳥系ファストフードに勤めていたとき、フライドチキンがなくて、フィレサンドもできなくて、カツサンドもなくて、お客さんに
「じゃ、なんだったらできるんですか?!」って怒られたことがありますが、そんな気分になる話ですね。

asuka
asuka
2006年10月17日23:16

精神科医をやってますが、正直感想は「存在意義が無いじゃん。ありえね〜〜っっ(怒)!!」って感じです。こんな精神科があるから、他科からの精神科に対する評判が下がるんだっっ。真面目にやっている精神科医が馬鹿を見る図式ですね。
オレンジの髪っていうのも意味不明。何かの宗教ですかと疑いたくなるのは私だけなんでしょうか(笑)。

さち
さち
2006年10月18日15:10

>おのぞさん
ホント、なんだったらできるんですか!?って感じですよね。

ところでフライドチキンのなくなったケン○キってありなんですか?クリスマスとか・・・?もう店じまいしたほうがいいのかも。

>asuka先生
他者からの批評を気にしなければいい職場かもしれませんよ。外来は週三回午前11時には終わるそうですし、病棟にはほとんど手のかからない認知症老人が10人くらいいるだけですし、リエゾンもないし。

・・・先生はそういう職場じゃ満足できなそうですね。

おのぞ
おのぞ
2006年10月18日19:00

>フライドチキンのなくなったケン○キってありなんですか
それが、ちょくちょくあります(汗
チキンは有効期限が1時間45分で、時間が過ぎると廃棄することになっています。ロスが多いと売り上げに響くので、かなりシビアにコントロールして調理してます。その店の過去何年かのデータから、その日の売れるだろうという量を予想して計画たてるんですけど、予想通りにはいかないのが世の常。予想より早く売り切れると、次のチキンがあるのに急いでも25分かかります。それで一度にできるのが20本くらい。まんが悪いと、それもすぐに売り切れて〜となります。
逆に、クリスマスのほうが有効期限無視してガンガン作って貯めてるので、切れることは殆ど無いと思います。
中華系ファミレスでも、「ラーメンも餃子も唐揚げも無い」事態に陥ったことあります。
ロスを恐れてけちって品切れさせて、お客さん怒らせてたんじゃ、何してるんだかってとこですが、食べ物を扱うところでは、ありがちなんですよ。
そういうところも左耳大学の精神科に似てるかもしれません。

さち
さち
2006年10月18日22:13

なるほど。
廃棄したヤツくれないかなぁ・・・。

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索