ピアスくんはすでに4年目です。外科で言えばそれなりにやらせてもらえて楽しいときでもあります。彼は臨床研修世代で二年間はほかの事をしていたわけですが、オーベンとしてはさちが3年目くらいでやっていたことは少なくともやらせてやりたいと思っています。

 やらせてあげたいというのはいろいろな手技的なこと、特に手術です。

 でもピアスくん、なかなか手術しようとしないのです。症例をふってみても「いや、僕には無理です」などといいはじめ絶対執刀しません。この2ヶ月で彼が嬉々として執刀したのはリンパ節生検のみ。それならばと気管切開をふると同級生に譲ってしまい自分は嬉々として器械だしを始める始末…。

 そこでふと疑問に思ったことを質問。

 さ「去年一年、なんの手術したの?ヘルニアとか?」
 ぴ「…僕、去年大学だったんで」

 そう、ピアスくん4年目にして生涯執刀数4例。そりゃ胃切やら腸切やらふられても自信がないわな。もちろん昔は自信がなくても上がいるんだから、やらせてもらえるものはやるのが常識だったわけだけど、今はそういう時代じゃないのかな。

 それはそうと大学は去年一年何教育したんだ。だから入局者がいなくなるんだよ(怒)

コメント

ブログ脳外科医
脳外科医
2007年9月19日21:02

4年目でたったの4例ですか.臨床研修ではベッドサイド手技もろくにやらなかったようですね.そのうち,得意のリンパ節生検で動脈や神経なんかを切断するんじゃないかと心配になりますね.

さち
さち
2007年9月23日20:08

彼だけの責任じゃないんですけどね。
臨床研修はお客様、大学では雑用だけ、小さなものでも失敗は絶対許されない医療情勢…ある意味かわいそうだし被害者なんでしょう。ちょっと積極性に欠ける性格ではあるんですが。

予断ですがピアスくんは切ったはずなのに「切れてナーイ!!」ことが日常的なので動脈や神経になかなか到達しないだろうなぁ…。

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