看護師さんが患者を診察室に入れるときのセリフ。

 土曜日は外来でインフルエンザ予防接種の当番でした。土曜日なので家族連れが多いんです。問診票にひたすらサインするだけなのでそんなに苦痛じゃありませんでしたが。なんだかな。

さっすがー

2007年11月24日
ちょっと古い記事ですが

http://www.recordchina.co.jp/group/g11568.html
怪しげなダンボール箱、実は空気から水を作る夢の発明―重慶市

2007年9月24日、重慶市の大学生が発明した空気を原料に水を作り出す「製水機」が公開された。電源さえあれば水分が含まれている空気を原料に一日20リットルの飲み水を作り出すことができるという。

発明者の金国勇(ジン・グオヨン)さんによると、構造は冷却コンプレッサーに直径1cmの銅管が取り付けられ、銅管を通る空気が温度差により管の内部に水滴を作り出す。水滴を集めて浄化すれば飲用にできるという。冷却した空気は内部に設置した冷蔵庫に送り込むため、作った水を保冷できるし、食品の保存にも使える。冷気を外部に排出すれば、エアコンとしても使える。

水不足に悩む中国にとってはまさに 「一挙三得」の発明、と今後の実用化に早くも期待が寄せられている。(翻訳・編集/WF)

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エアコンの排液を飲むつもり!?

とてもかび臭そう。まあ機械が新しければ埃っぽいくらいですむかもしれんが、銅管だからすぐさびるだろうな。
しかも冷気を冷蔵庫の中に閉じ込めちゃうと部屋の中が暑くなってしまう。さらに毎日20Lの水を作るとすると一時間833ml。8畳間(30m3)の中が40度100%の最悪な環境だったとして一時間で25度まで下げればそれくらいの水を作ることが理論上可能。ただし一時間たったらすぐさま部屋の空気を入れ替えてまた40度100%の空気を確保する…一体どれくらい電気代を食うか考えただけで恐ろしい。しかもそれで得られるのは重慶市の公害物質を大量に含んだ水たった20L。

そんなんで水を大量に製造した日にはどんどん温暖化が進み・・・・飽和水蒸気量が増えて少しの空気冷却でたくさん水が得られるようになるわけだ(注:参考飽和水蒸気量のグラフ。http://www.max.hi-ho.ne.jp/lylle/shitsudo1.html高くなればなるほどカーブが急になるのだ!)。
もしかしてそこまで計算づく?さすが中国だなー。
男性患者を公園に置き去り 堺市の総合病院 [朝日新聞]

今の病院の介護病床に25年ものの患者がいますし、左耳大学にも10年もの、鼻口大学にもかつて2年もののICU患者がいました。どこの病院でも転院や退院を拒む問題患者っているんじゃないでしょうか。腫れ物をさわるように扱っているうちに誰も何もいわなくなり月日がたっていくのです。

日経メディカルの連載にも乗っています。http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/hdla/200604/500168.html
患者が退院拒否し病室を「占拠」

病院の顧問をしている弁護士さんが実際の事例をあげて対処法をアドバイスするという連載です。登録していないと読めないので要点だけ書き出すと

「法律の世界では現状を重視するため、相手の同意がないにもかかわらず、一方の当事者が勝手に現状を変更することを許しません(「自力救済の禁止」と言います)。」

つまり本人の同意なしに院外にむりやり連れ出してはいけません。たとえ行き先が自宅でも。

「この患者と病院の間には診療契約とそれに付随する入院契約を交わしており、それに基づいて患者が病室の一部という空間を占拠し始めたわけですから、病院としては、まず入院契約に基づく患者の権利が消滅したことを主張しなければなりません。」
「実際に明渡しを求める裁判は、通常の訴訟ではなく、審尋という簡易・迅速な手続きで、病室の明け渡しの可否を決定する仮処分によることが考えられます。」

つまり治療がおわったよーということを病院側が裁判所に説明する必要がありそれが認められれば病室を出て行きなさいという仮処分がでるわけです。ただし

「筆者が仮処分を申請した事件では、今回の事例と同様に患者が自立できず身寄りもなかったため、病院側の主張が正しいと判断されても、人道的見地から、裁判所は仮処分命令を出すことができず、受け入れ施設が見つかるまで待った結果、実際の解決まで1年以上を要したことがありました」

どんなに不当でも受け入れ先が見つかるまでは病院はボランティア精神をもってして患者の世話を焼き続けなければなりません。

この堺市の病院の行為は不法だし、普通はしないのですが気持ちは良くわかります。この事件ではインターネット内の意見でも医療費を滞納して病室を占拠、内縁の妻にも見捨てられたこの男性を非難する声も多く聞かれますが、マスコミは「患者軽視」とたたいています。

 本当にどうすればいいのでしょうね?身寄りのない社会的入院はずっとおいておけ、救急車は断るなたらいまわしは許さん、赤字の病院は経営努力が足りない、赤字でつぶれたら地域が困るので再開しろ。もはや八方塞がりです。
この病院には麻酔科医がいないのです。

また…

2007年11月1日コメント (5)
2発目の爆弾が炸裂

医龍

2007年10月27日コメント (3)
いや、さちは凡人だから。
流行の最先端をいくひとが身近に現れました。
 今日午後から少し時間が空いたので郵便局に行ってきました。病院から1kmくらいの地方都市のさびれた酒場のなかにある小さな郵便局はごった返していました。15日は年金の支給日な上、月曜日が重なって人が多かったようです。手続きのよくわかってない高齢者が多く、一人当たりにかかる時間が長いので窓口は通常2つですが4つにふやして対応されていました。
 さちが行ったときに8人待ちで呼ばれるまでに10分とかかりませんでした。そんなに長く待たされたとは思わなかったのですが…

 男性が窓口に呼ばれるなり
「こんなに待たせるなんて!まったく時間の無駄だ。ふざけやがって!!」と怒りはじめました。

 入ってきたいかにも飲み屋のママっぽい茶髪でそういうセンスの服装をした女性が「8人もまってるなんてよそに行くわ!!」と順番待ち票を投げ捨てて帰りました。

 ご高齢の女性が「なんでこんなに人が多いの?いつも多いの?」と窓口に詰め寄りました。

 振込みに来たやっぱり飲み屋の従業員っぽい女性は窓口で「ATMの方が手数料が安くなりますが」といわれて「なんでそんなこというのよ!!」と切れてました。

 さちが行った30分の間、郵便局はずっとこんな感じでした。局員さんたちの態度は横柄なわけでもなく、普通の接客態度でしたし、みんな忙しく対応されていました。

 自分だけ特別待遇(待ち時間なし)でやってもらわないときっと文句言うのでしょう。まったく最近の大人の態度は目に余ります。

チュートリアル

2007年10月14日
交通事故にあって救急車で運ばれてしまいました…。
ホントの題名は「高度・急性期治療に特化した病院、厚労省が創設方針」なんですけど、すごい文字化けしてますね。

厚生労働省は6日、脳梗塞(こうそく)や心臓病など治療の難度が高く緊急性を求められる治療に対応するため、「高度・急性期総合病院制度(仮称)」を08年度に創設する方針を固めた。勤務医不足が深刻化するなかで、こうした病院に医師や医療設備を重点的に配置し、急性期医療を充実させる。これらの病院が外来に頼らないでも経営が成り立つよう08年度診療報酬改定で報酬点数を加算する。

 厚労相の諮問機関である中央社会保険医療協議会に近く提案し、導入に向けた本格的な議論を始める。

 高度・急性期総合病院は人口約50万人につき1カ所程度とする。現在全国の病院に90万床ある一般病床のうち、30万〜40万床を高度・急性期総合病院向けにあてたい考えだ。さまざまな診療科を持ち、地域医療の拠点になっている国公立の総合病院や民間の大病院が移行するよう促す。

 現在、こうした大病院は、症状の軽い外来患者も多数受け入れ、勤務医の過剰労働の一因になっているうえに、急性期の入院医療に十分な対応ができない問題が起きている。一方、これら以外の一般急性期病院も、難度が高く人手のかかる治療を行うケースが多く、結果として医師の配置が分散化することにつながっている。

 そのため、高度・急性期総合病院は、一般外来の受け入れを絞り、専門的な外来と入院治療に特化。そのほかの一般急性期病院は、比較的簡単な手術や在宅患者の短期入院、高度・急性期の治療を終えた患者が退院するまでの受け皿とし、役割分担を進める。

 高度・急性期総合病院では難しい症例に取り組むことが多くなるとみられるため、勤務する医師の質の向上が期待される。一方、難病を抱える患者が治療を受けるために従来より遠くに足を運ぶことを迫られるケースも出てきそうだ。

 診療報酬改定では、医師や看護師を手厚く配置し、入院患者の比率を一定以上に高めた拠点病院を、高度・急性期病院と認定し、一般病院よりも報酬を優遇する方針だ。
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なんていうか、絵に描いた餅?みたいな計画です。
いや、この場合絵にもかけない感じ。

この高度急性期病院は人口50万人に1つ作るらしいです。
とすると日本全国で約240施設。全部で30万床振り分けると1病院あたり1250床!40万床振り分けたら1666床!
こんな巨大病院、240施設もないと思うんですけど。
地方大学にありがちな700床クラスの病院だと420施設ほど必要。すると30万人に1つくらいいるはずなんだけど…
一体どういう計算してあるんだろう???

この制度を作る理由は地方の国公立病院を中心とした医師不足解消にあるのだと思います。地方の国公立病院を高度急性期病院に移行し、移行できなかった病院の診療報酬を下げると、医師が雇えなくなり、医師が国公立病院に移動すると考えているのではないでしょうか?

厚生労働省の思惑通りには行かないと思います。
 今の病院に来てからあんまりネタがなくて困ってます。仕事でイラつくことも少ないし、患者…じゃなかった客層も結構いいです。 たまにくる救急車(昼間の転院を含めて2台/日程度しかこない)がプシ系の患者を連れてくる以外はそんなにトラブルもありません。

 ピアスくんもすっかりまともなヒトになってしまったし。

というわけでニュースねたでも。

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全国30カ所のがん専門病院などでつくる全国がん(成人病)センター協議会は5日までに、一部施設の治療成績(生存率)をホームページ上で公開した。病院名を明らかにして生存率を公表するのは初めて。不確実な情報が患者の不利益とならないよう、信頼性のある適切な情報公開を促進し、患者側のニーズに応える狙いがある。
 がん患者の5年後の生存率(5年生存率)は治療成績の目安とされるが、重症度などさまざまな要因がからみ、単純にその施設の治療水準を示すものではない。
 公表に先立ち、同協議会の研究班は指針を作成し、生存率調査の目的や手法を明確化した。その上で、調査結果に一定の精度が認められ、施設側が公表に同意した場合に限り、病院名を明らかにして掲載した。今後さらにデータの精度を高め、公表施設を増やしていきたいとしている。 
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なるほど、ということで全がん協のHPに行ってみると目的のデータにたどり着くまでが長いこと長いこと。

病院ごとの治療成績を公表したほうがいいという意見がよく聞かれるのですが、ぱっと見だけでどこの施設の成績がいいかわかるデータを作るのは大変です。

 国立がんセンターの成績はよいですが、末期がんで根治治療しがたい人は門前ばらいを食らっているわけですから当然です。じゃあ病期にわけて成績を公表すれば公平かといえばそうではなく、高齢の患者が多い施設では成績は悪くなるにきまっていますし(治療自体が行えなかったり、別のことで死んだりする)、合併症の多い患者が多い場合は?期の患者であろうと生存率は下がります。そういった条件の違いを完全に補正することは不可能です。

 しかし患者は命がかかっていますから、そのデータがバイアスだらけであろうとも、よさそうと思えるところにかかりたいと考えるのも事実ですし、人情というものでしょう。
 そして病院側も国公立病院であろうと経営を厳しく言われる時代ですからより多くの患者を集めたいと思うでしょう。特に手術ができる比較的早期の患者は末期の患者より効率よく稼げますから、こういったデータが良くなるように患者を選別することになります。
 つまりは末期患者、高齢患者、合併症の多い患者は受け入れないということになります。

 個人的にはデータの公表や成績による診療報酬の配分は「やりたきゃやればいい」くらいに思っています。なぜなら新たな医療崩壊の原因になると思うからです。人情で末期患者を入院させた地方の基幹病院が赤字になり、さらに成績が悪いとたたかれ医師が辞めていき廃院、ほかの病人もこぞって放り出される…そんなことが起こりうるかもしれません。

卒業試験

2007年10月1日
Vistaってゴミ箱が削除できるんですね…。
 医局から突然の人事が。15年目がいなくなり3年目が補充に。

 その結果オーベンがたりなくなり

ピアスくんを一人立ちさせることに

一人で手術させるわけじゃないし
もっと経験をつんだほうが彼のためになると思うし
彼がなにか問題を起こしても自分には関係ないしとか
いなくなってくれたほうが仕事がスムースとか
自分の中で納得させるためにいろいろ考えるんだけど
それ以上に不安で不安で…。


単なる親ばか?
 ピアスくんはすでに4年目です。外科で言えばそれなりにやらせてもらえて楽しいときでもあります。彼は臨床研修世代で二年間はほかの事をしていたわけですが、オーベンとしてはさちが3年目くらいでやっていたことは少なくともやらせてやりたいと思っています。

 やらせてあげたいというのはいろいろな手技的なこと、特に手術です。

 でもピアスくん、なかなか手術しようとしないのです。症例をふってみても「いや、僕には無理です」などといいはじめ絶対執刀しません。この2ヶ月で彼が嬉々として執刀したのはリンパ節生検のみ。それならばと気管切開をふると同級生に譲ってしまい自分は嬉々として器械だしを始める始末…。

 そこでふと疑問に思ったことを質問。

 さ「去年一年、なんの手術したの?ヘルニアとか?」
 ぴ「…僕、去年大学だったんで」

 そう、ピアスくん4年目にして生涯執刀数4例。そりゃ胃切やら腸切やらふられても自信がないわな。もちろん昔は自信がなくても上がいるんだから、やらせてもらえるものはやるのが常識だったわけだけど、今はそういう時代じゃないのかな。

 それはそうと大学は去年一年何教育したんだ。だから入局者がいなくなるんだよ(怒)
奈良の件。
大淀の事件のあと奈良南部の産科は焼け野原になったとかネットで騒がれてましたが、今回それが証明されただけですね。
あの死産した妊婦さんは自己責任で未受診で自己責任で死産したのだからほうっておいてあげればいいのに。騒ぐのはその人が誰かを訴えるとか言い出してからで遅くありません。

救急医療崩壊の件。
左耳での体験は貴重だったと思います。患者が毎晩のように救急外来で叫ぶ、過大要求をする、酒飲んで暴れる(注:秘密)。自家用車で大学の横まできて救急車を呼ぶ(注:秘密)。(待たなくていいから)ほかの病院でされた処置がきにくわなくて(注:秘密)その病院の駐車場から救急車を呼ぶ。鼻口でも客層が悪いといわれるところで結構1,2次救急を見たけれどあそこまでひどくなかった。そこへきて医療崩壊。私はあれはネットの影響なんじゃないかと思っているのですが、夜間に救急車をとる病院が激減。堂々と専門外は拒否、それが許される雰囲気になってしまった。(それが悪いとは言わない)左耳の救急医療はほんとに一年で無残なことに。私も月に半分当直(夜勤)し、正直最後のあたりは精神的にも肉体的にも病んでたような気がします。毎日だるくてしかたなかったし、もう急性期をみるのは無理と思ったりして就職活動した時期もありました。鼻口に帰ってきて一ヶ月ちょっとで体調は回復して精神的にも余裕がでてきました。ちなみに収入も今のほうが断然…。こんなんで救急なんてしようと思う人がいるのでしょうかね?診療報酬の小細工くらいじゃどうにもなりそうにないのですが。

医学部の入学定員が増員されました件。
増員分は地域枠にしたり、その地方に勤めることを義務付けたり、従わなかったら学費耳をそろえて返せとかするらしいです。
自治医科大学を卒業したばかりの研修医にあっさり3000万貸し付ける銀行が存在するんですから、国立大学の学費+法定金利くらいあっというまに返されてしまうとおもいます。それに将来進む科については特に規定がありません。
でも国試の結果で行ける科を決めてしまったら…。今は全科横並びだから自分の興味で専門をきめていますが、もし眼科や皮膚科は成績優秀者でないとできませんてなことになったら、成績優秀者は眼科や皮膚科にいくという流れができてしまいます。もちろん国試の成績が医者の優劣に比例するわけではないとおもうし、成績に関係なく興味のある科に行く人もいるだろうけど、産科や小児科は世間からも「できそこない医者がなる科」とか言われるだろうし、学生だってせっかくみんながなれない科になれるんだからと眼科をえらぶと思います。上から順番に定員きっちり埋まってしまい、のこりをいわゆる奴隷科で奪い合うんでしょうね。もちろんこんな案は絵空事であって実現するわけありませんが。

さちが提案するのは地域枠の入試を一般入試の後に行う案です。たしかに地元の学生のほうが残る確立は高いでしょう。でも地元枠を推薦のように一般入試より前に行うと一般入試で受かる人が地元枠で受かり一般入試で受かる地元人が減り総数としては結局変わらない可能性が高い。だから地元枠を一般入試の後にやるといいと思います。そうすると地域枠は(規制)ってことになりますが、背に腹はかえられません。
 ピアスくんはちょっととろくて天然ボケで経験値が足りないのですがまじめでいいやつというのはわかりました。自分でなんでもやりたい盛りなので放し飼いにしてみました。これである程度なんとかなればさちから卒業してもらいたいものです。邪魔だから。

そんな折、ほかの人のコベンを少しだけ預かったのですが…

そのコベン4月からこの時期までなんにもやってないんです。それでオーベンになぜか聞いたら

「だって自分の患者は良くしたいでしょ」

という返事が返ってきて、どういう意味かいやな予感がしたけれど…やっぱり的中しました。

すごいなぁ、やっぱり上には上が…。
 高校生に病院を見学してもらい将来医療職にすすんでもらおうという企画がありまして、大量の見学者があつまりました。その数なんと200人。その200人が20人ずつ10グループに別れ病院の各部門を見学したり、実際に医師に話を聞いたりします。

 この200人をみたピアスくんが一言。
 「結構としくったひとが多いですね」
 それは保護者だ!この企画は高校生対象なの。

 さちが配置されたのは手術室。もちろん普通の手術室は普段着でぞろぞろ入られたらこまるので外来手術室。見学用のやらせ手術を行うわけです。それなりの雰囲気をだそうとノリノリの術場係というか悪乗り状態。ドラマなどでよく見る手術を再現。 両手のひらを自分側に向けひじを曲げるスタイルで高らかに術式を宣言。一同がお願いしますといった後、さらに高らかに「メス!」と宣言。さらに「汗!」というと後ろの看護師がものすごいスピードで駆け寄ってきてガーゼでふきふき…。
 手術室解説係は「ただいま敏腕女性外科医が…」などと解説。

 でもぜんぜんうけませんでした。

 こっちがうけたのはその後の質問コーナー。

 「携帯はいつでももっておかなくてはならないんですか?」
 「休みはないってホントですか?」
 「医学科をでて医療以外の道にすすむことはできますか?」

 将来が楽しみですね♪
 復活してからDiarynoteでのコベンのあだ名を三日三晩よく寝て考えました。その結果ピアスくんにすることにしました。彼の身体的特徴かつどんな奴なのか読者の皆さんが想像しやすいあだ名と自負しています。
 
 ピアスくんは臨床研修の一期生で今年四年目。そこまでかっこよくもないですが、かっこ悪くもなく、医師免許があれば結構もてる方だと思われますが彼女はいません。週末はパチンコしてすごします。三食インスタントラーメンを食べているとうわさですが誰も確かめたことはありません。仕事中たまに見かけなくなりますが、それはニコチンを定期的に摂取しなければ生きていけない依存症だからです。

 そんなこんなで栄養状態が悪いのか元からの体質なのか色白でヒョロい体型をしていますが、なぜかさちの前に上半身裸で現れます。ついでに下はトランクスが見えています。最初に現れたときはあまりのことに指摘できませんでしたが、二度目はさすがに「何で裸なの?トランクスみえてるし、毛もみえてるんだけど」と指摘するとピアスくんはなぜかうれしげに「見ないでくださいよ〜」と照れはじめました。こいつ本物の露出狂です。

 そんなピアスくんですが仕事中はとても礼儀正しくて真面目です。一般教養はありません(注秘密)が常識はあります。さちが仕事上のことで注意?すると満面の笑みをうかべて「はいっ」と返事をしてくれます。彼が一番いきいきとした表情をするのは怒られたときです。
 周囲は「ピアスくんって鷹揚が機嫌悪いだけで嬉しい本物のマゾだ」と言っています。

 さちもそんな気がします。orz
 お盆前くらいから夜間救急外来にOver doseのお客様が増えてきました。毎晩(というか毎早朝)新手がやってきて医局ではだいぶ不満がたまってます。お客様はもとより、その主治医に対して。

(以下は医師としての意見ではなく単なる精神科素人の意見)

処方した薬をその日のうちに全部飲まれるってどういうこと?
ODしてなくなるたびに新しく処方するんじゃないよ。ODさせるために処方してるの?
患者がODしたと主治医に連絡をしたら診もせずに「それは大変だ!胃洗浄できる施設に救急車で行った方がいい!うちでは対応できない」ってさー。この世の中にOD専門医がいるとでも思ってんのかね?精神科の治療の不始末をなんで内科や外科の当直してるわれわれが尻拭いするわけ?
 精神科だからできませんって、こっちだって胃洗浄を日々の日課にしてるわけじゃない。できないならここへきて毎日胃洗浄やれ。すぐうまくなる。
 大体最近の胃洗浄の適応なんてものすごーく狭まってるんだから軽いODは点滴でもして経過みるか、言い含めて帰宅させろ。勉強してほかの病院に押し付けるんじゃない!
 身体的には治ったので主治医に電話して心の診察を依頼したら

「いいですけど…予約とって来てくださいね」

 ふ・ざ・け・ん・な!!

もう怒り爆発ですよ。朝早くから起こされて不機嫌てのもあるけど。

ただ、ODさせる医者って結構偏ってることも発覚。そこの患者数が多いからかその医者がアレなのかは判断つきかねるけど。
月曜日は外来の日です。
とはいっても外科外来には内科外来ほどの患者は来ません。
それでもちょっとだけ病棟を見て回って8時半前には外来へ。書類書きなどをしていると、外来ナースの朝礼が始まります。
そして、この病院の心得なるものの朗読が始まります。

医療を通じ地域社会に貢献します。

常に笑顔でこころの通う看護を心がけます。

お客様の気持ちを考え、お客様のニーズに合わせた看護・介護に取り組みます。

もはや「患者様」なんて生ぬるい!時代は「お客様」ですよ。
へいらっしゃいらっしゃい!またのおこしをー!!

それが終わり9時ちょうどになると課長(外来看護師長)がおもむろに「では、皆さん挨拶をいたしましょう」と言い、みんなで外来待合室に整列。待合には外来をいまかいまかと待ちわびる?高齢患者があふれています。

「それではただいまより外来を始めさせていただきます!」
高らかに宣言する課長にあわせ看護師一同礼。沸きあがる拍手(謎)

デパート?

これに飽きるまでは外来に遅刻しなくて済みそうです。

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