公共料金の請求書をみてふと気付いたんです。
 
 安い。

 水道料金は下水道がないから(笑)、いままでの半額だし
 電気料金は部屋が狭いから、いままでの3割減だし
 ガス料金もなぜか半額だし
 電話料金も光の割引期間で半額以下。

 家賃とあわせてもひと月6万円くらいしかかかってない。

 食費も、300円あればてんぷらとかころっけとか沢山食べられる食べ物屋がそこかしこにある。節約すれば一食150円でまともに食べることが可能。しかも毎日行ってもなぜか飽きない・・・。
 
なんていい場所なんだ!まさに夢の国!!


 ・・・でも給料も半額。
とうとう100日目になりました。がんばれ自分。

世の中は三連休みたいですが、最近は連休と聞くだけで気分が暗くなります。

今月は連休なし。36時間以上の連続休暇なし。

今までもほとんど休みがなかったからどうって事ないはずなんだけど、不思議と不満が募る。

多分、

いままではみんな同じ条件だった。
今は明らかに格差がある。

これが原因。人間って単純。

91日目 101匹

2006年9月29日
薬中患者に活性炭を入れる作業を
ポリクリ学生にさせてあげると言って
すっとその輪から抜け出た。


ほら、今日もまた5匹のダルメシアンが。
 左耳大学の血管造影室は放射線科に牛耳られています。この大学、二つしか造影室がありません。心カテも脳血管も肝臓もみーんなこの二つの造影室で行います。
 そして心カテ以外の検査は全て放射線科が行います。ただし時間外のカテはこのとおりではありません。

 主治医がカテ室に患者をつれていくと、そこにはすでに清潔になった放射線科医が3人ほど腕組みをして立っています。患者をストレッチャーから移したりの手伝いは清潔だから出来ません。主治医が患者を移し終えたら、CTなどのフィルムを出すように指示をしはじめます。清潔だから自分で出せないのです。

なぜそんなに急いで清潔になるのかさちにはわかりません。

 ただし放射線科は手技はしますが、説明は行いません。何か事が起きた場合は承諾書を取った主治医の責任です。放射線科医の思いつきでついでにやったことがとんでもない結果を引き起こしても、さっさと家に帰ります。

 また、どんなに必要な検査であっても、検査の枠があくまでは行えません。自分たちでやるといっても部屋を貸してくれませんから。だからみんながいろいろなことを考えます。

オペ室でCアームつかって血管造影する。
透視室で血管造影する。
さらにICUでポータブルつかって血管造影する・・・。

肘付近から動脈に太めのシースを入れ、勢い良く造影剤を注入すると造影剤は大動脈弓部まで逆流しそこから頭方向に流れていきます。うまくタイミングを合わせると脳血管がうつるわけです。



・・・なんでそこまでしなきゃならないのかわからないのはさちがよそ者だからですか?
ダブル更新って知ってます?
カテコラミンをシリンジポンプで持続投与するときに、シリンジを更新する際、一瞬カテコラミンが止まってしまうじゃないですか。そのカテコラミンがとまらないように、シリンジポンプを二つ用意して調節して更新することを言います。(わかりにくいなー)
5ml/hのカテコラミンを行っていたら、古いシリンジを4、新しいシリンジを1、次に3と2、2と3、1と4と徐々に二つのシリンジポンプの速度を変えて更新するのが多分スタンダード。

ちなみに20ml/hで何かの薬品を投与しているとき、5秒でシリンジを交換した場合、とまるのは0.0278ml。シリンジポンプ自体の誤差や後押しのポンプの誤差を考えると、そんなに気にする量ではありませんし、ましてやそれを気にする病態なんて滅多にありませんから個人的には要らない手技だと思うのです。

逆に言うとやっても悪くはない手技ですが。手間がかかるだけで。

ところが左耳のダブル更新を見てびっくり。

二つのポンプの流量は調節せず、古いのがなくなる前に新しいシリンジを同じ速度で開始。

つまり5γで行ってたドパミンがいきなり10γで投与される・・・。
200mmHgちかくまで跳ね上がる血圧・・・。

ちょっとちょっとちょっとーーーー!!!!

ダブル更新、禁止措置。
 ちょっとお休みをもらって実家に帰ってきました。
 で、母親秘蔵の韓流ドラマをみせてもらいました。それがこれ。

 要約すると母親や師匠?のかたきをとるために医女(医者未満看護師以上)になって宮廷の女官長一味をおいつめていく15世紀ごろの韓国の話です。
 医学といっても韓方なので、脈をみて針と漢方薬で治療します。そういえば以前に法事で「脈をみて病気がわかるか?」としつこく聞かれましたが、そういうことだったのね・・・。確かにドラマをみていると脈で全てがわかって針と薬で全部の病気が治せそうな気分にさせてくれます。

 とても病弱な王様がKeiserichKrankheitに似た、わけのわからない病気にかかり、その治療をすることになるのだけれど、これがうまくいかなきゃ即牢獄行き。皇后の胸三寸で「良くなっておらぬ!チャングムをつまみだせ!」といわれ牢獄に行ったかと思えば、他の医務官たちが良くなっていると診断したとたん、牢獄から開放されまた治療に当たらされます。皇后様の機嫌がころころと変わるため、主人公ほとんど牢屋から往診してるんじゃないかって感じ。

 それにしても結果が悪ければ自分も死刑!ってこわいですよね。現在の産科が似たような状態ですけど。
 鼻口にいた頃、交通事故の患者の家族が病院に到着するのを待つことが多かったです。当然、一緒に車に乗っていない限り、事故の知らせを聞いて、病院に駆けつけてくるまでに、ある程度の時間がかかります。

 ところが左耳ではかなりの割合で家族が救急車に同乗してくるんです。たとえ単車の自爆事故でも。

 事故がおきたら救急車を呼ぶ前に家族を呼んでいるのか?
 事故現場がいつも家から近いのか・・・?

どうなってるんだろう。不思議だなぁ・・・。
骨折の患者が来たので整形外科を呼ぼうと思ったら、「院内には整形外科は1人もいません」。金曜日の午後2時なんですけど。

脳外科医がフォロー
「ほら、お盆だし、台風も来てるし」

元国立大学病院にお盆休みはないし、台風ははるかかなた九州にいて、左耳じゃ雨粒一粒たりとも降ってないし。
ていうか、たとえ学会があったとしても平日の昼間に大学病院から整形外科医が1人もいなくなるなんて、なかなか斬新。この間の脳外科といい、もしものときのために1人2人残していくっていうのは、左耳では通用しないらしい。

まあね、学会や医局旅行でだれが留守番するかって結構切実な問題だしね、みんなで出かければ問題解決していいかもって

いいわけあるかー!
今日は夜勤。ちょっと早めに来て日記かいてます。
来た直後に日勤の先生にあって、入った患者やベッド状況について雑談がてらはなすことが多いのですが・・・

日「おう、鷹!早いな」
さ「ラッシュに巻き込まれると大変なんで」
日「ICU満床になっとるぞ」
さ「何が入ったんです?」
日「SAH。せやけど今日は院内に脳外が一人もいなくてまだ何も処置できてない。3Dとったけど瘤の位置もよくわからんから、アンギオせないかんやろな。明日になるやろうけど」
さ「今日、脳外何かあるんですか?(それとも伝家の宝刀人手不足?)」
日「脳外は野球大会や」
さ「は?」
日「脳外がんばって野球してたぞ」
さ「・・・そのSAH、発症してすぐ来たんでしょうね」
日「いやーそれが、おとつい発症なんや」
さ「・・・」
日「明日処置するとDAY4やなぁ・・・。しかも困ったことに意識はっきりしてる・・・」

別に脳外が気にしないんならいいけど、処置前にスパスムとかおきませんように。
夜中に熱がでて頭が痛いという30代の男性患者がやってきました。
のどもはれてないし、咳も出てないし、呼吸音も特に問題なし。
風邪だと思うので、と風邪薬を出して帰そうと思ったら凄む凄む。

「検査もせんのか!?原因はっきりさせろや!病院やろうが!病院!こんなんでええとおもっとるんか!?」

さらに後にいた妻も心配そうにいう。

「原因がわからないと不安で・・・。心配だから来たんです!」

某所でいういわゆるDQN患者の典型。すごまれても、怖いという感情はなくただただ腹が立つが、受けてたつよりやり過ごしたほうがいいので、CTと血液検査をしてやった。

もちろん、問題なく。CRPすら上がっておらず。やっぱり風邪薬をだしただけ。全く医療費のムダ。

でも一番腹立ったのは
この患者は左耳大学のコメで、妻は看護師だってこと
救急隊が患者を連れてきて一言

救急隊「よう、治すんか?」

さち「・・・・・・・・・・・・・・・・・(意味を考え、反芻し、返事を考える時間)・・・・・・・・・・よう治さん。」

だからもうつれてくんナ。
MAPをFFPの冷凍庫に入れるから・・・。
 なんとなく、機嫌が直ってきました。状況は何一つ変わっていないんですけど。いままで30年わりと時間を無駄にしつつ生きてきたわけですし、今更1年が勿体ないとか言ってもしょうがないです。いろいろな経験をするうちの一つとして「どん底をみる」というのも面白そうではありますし。コラコラ。

ご心配おかけした皆様。申し訳ありません。そしてありがとうございました。

今後もぐちぐちーと言うことが多々あるでしょうが、まったり見物してやってください。

ところでこないだベッド稼働率の話になりまして、救命センターの稼働率が40%で平均在院日数が40日越えなのが問題になったみたいです。
来院患者数は変化ないけれど、入院患者数が減っているそうです。

上の先生方の考察によると「重症患者が増えているから同じ仕事量で入院患者が減る」らしいです。
来院数が同じで入院数が減ったということは軽症患者が増えてるんじゃないの?とさちは思いましたが、スルーしました。

ついでに救命センターで平均在院日数を40日にするのはかなり難しいと思います。だって1人100日入院している人がいても、1泊入院が1人いれば平均在院日数は51日ですもん。

それはさておきベッド稼働率を一気に上昇させる妙案があるんですけど・・・。

ベッド数を減らす。

どうでしょ?
 ひと月にバイトもあわせて当直が14回程度あります。今までと同じ程度。でもいままでと違うのは大学にもバイト先にもお風呂もシャワーもないこと。単純に考えても月の半分はお風呂に入れず、さらに家に帰ってお風呂にはいる時間もないので連続の当直はかなり悲惨です。8月には3連続当直があり、今真剣に悩んでます。
 鼻口大学と左耳大学では大分様子が違います。左耳大学の方がより「巷でいわれている典型的な大学病院」という感じ。もちろん全然いい意味じゃありません。

 たぶん辛い原因は今までルートとりや検査、処置、カルテ書きなどなど、文句も言わずにやってくれていた研修医がいないことが大きな要素ではあると思う。CVなんて半年以上自分で入れてないくらいだし、カルテも書き方忘れたくらいだしw。若い人いないと活気もないし。

 一番衝撃的で辛い事実は持続点滴が入っている患者の側管から薬剤をiv(静注)するのは医者の仕事であるという点。(決して針を刺すわけではない)
 だから悪心、嘔吐時プリンペラン1A ivとか水分バランス+500以上ラシックス1/4A投与とかなんて指示を書いておいても全く意味をなさない。なぜか筋肉注射はしてくれるのでプリンペランは筋注するとしてもラシックスはどうにもならない。バランス指示に引っかかったら報告だけもらい、あとは病院までラシックスを投与しに行かなくてはならないのだ。
 点滴の側管から静注するのと筋肉注射をするのでは「何か」が起きる可能性は後者の方が圧倒的に高いと思うのだけど。そして点滴がはいってて静注できる薬剤をわざわざ筋注される患者って。

 というかこの左耳大学ではどうも「Dr.Call」以外の指示は通らないらしいのだ。ある糖尿病専門の先生は受け持ち患者約20人全員の血糖値を全部報告してもらって指示だししているらしいし、看護師さんたちの話によればそういった先生がいい先生らしい。

 さちはいい先生じゃないのでラシックス投与したくなくて経過観察ばかりしてます。

4日目 2交代

2006年7月4日
 いろいろ仕事を覚えなければならないのですが、今日はいきなりお休みみたいです。そうはいっても朝から病院に。午後からはお役所に行ったりしてました。

 ところで当直表をみてちょっとばかし驚きました。
 今週の金曜日4年目と二人で当直だって。しかも責任者。いいんでしょうか、そんなんで。
 さらに休みが必ず当直明けなんですけど・・・。2交代なら(救命センターは書類上ダケでも2交代にしないと認可がおりない)勤務時間オーバーですよ。土日休み分が全部。

 それはそうと、ほかの科の当直はどうなってるのか、専門外ならお世話にならないといけないし、見てみたら・・・泌尿器科と整形外科と外科(胸部、腹部)ってもちまわりで当直なの!?外科系当直って枠組みで。内科はまあある程度普通に当直してるとして、ほかの科はオンコール!

 市中病院か?ここは。

はぁ〜びっくり。

*オンコール 呼んだら自宅から駆けつけてくること。当直として病院内にはいない。
 あたらしい職場へとうとうやってきました。
 さすが麻酔科。毎朝のカンファレンスは毎朝7:30からで、今はまだなんとかなってますが、日が短くなってくるとつらいだろうと思います。
 とりあえず、初日は様子見だけでしたが衝撃の事実のオンパレード。ちょっとずつ書いていこうと思います。で、本日最高に衝撃的だった事実。

教授会で救命センターはつぶそうという話になった

はやっ。来たばっかりなのに・・・。

その詳細はこんなかんじ。

この左耳大学病院、左耳県唯一の大学病院であるにもかかわらず、研修医がほとんど残らない。今年は9人だとか。で、今年3年目になったひとたち(これも10数人)はほとんど消化器内科と眼科と形成に行ってしまった。精神科は4月まで病棟閉鎖されていた。もー空前の人手不足。ベッド数に対する医師数は他の大学の6割で、当然県やら市町村が医師を要請しても、ふってもたたいても塵ひとつ出ない状況・・・。

 前の日記でも書きましたが、普通の大学の救急部って各科からローテーションを寄せ集めてまわしているものなんです。ところが、人手不足で出せない科がでてきました。どこも猫の手も借りたい状態。「だし損」という指摘がでてきて、救急部を潰せば人手をとられずに済むじゃないかという結論に達したわけです。

 その意見とても理論ばっちし。でも、さちがくる前に決定しておいてくれればよかったのに。

 ただね、そういうとこからこの大学ダメだなぁってのが漂っているんですよね。確かに本丸が落ちそうなのに、別荘守ってたってしかたないんですけどね、「左耳大学救急受け入れ休止」てなことになったら、ものすごいイメージダウンなんですよ。一般市民に対してだけじゃなく、研修医にも。

 関係ないから冷静にウォッチングしてますが、ほんとお先真っ暗そうなんですけど・・・この病院。
秘密日記を読んでいない人には唐突ですが、7月から救急部にいくことになりました。期間は1年間。

大学の救急部についてわからない人のために解説しときます。
昨今、小児と産科と救急は人手不足といわれていますが、「救急医」という方々は本物の希少動物です。小児科や産科など相手にならない少なさです。普通の病院の救急は各科の持ち回りで運営されていることが大半です。
大学の救急部も例外ではなく、教授一人に助手一人、あとは各科からローテーションで人員を派遣され、大して仕事をしていない(救急車もほとんどこないし、来ても各科ふりわけ。残るのは蘇生後脳症だけとか)というのが一般的です

まあ、行って楽しそうなところじゃありません。しかも
自分の大学ならまだしも、他大学の救急部なんてやる気でるわけないじゃん
救急部を自前の人員でなんとかできないところからしてこの大学のダメさを感じるし。

行く前からなんとなくブルーな気分になっております。

よってバーチャルネットドクター救急部編(カウントダウン)開始。たぶん365日目で自由になれます。

*今後出身大学を鼻口大学、赴任先の大学を左耳大学と表記することにします。

トイレ

2006年6月13日コメント (6)
ネットサーフィンしていたら、
「医者は長時間の手術の時、トイレはどうしているのか?」という問題について話している掲示板に行き着きました。

で、

手術中にトイレに行きたくなっても大丈夫なようにオムツをしている
看護師さんに尿瓶で取ってもらう

なんて結論に達しているわけです。

そんなことしなきゃならないならさちは医者辞めます

結論だけいうと「行かない」で終わりなんですけどね。
一般外科だと食道とかPD(膵頭十二指腸切除術)、心外、脳外なんかも比較的長い手術が多いですが、10時間くらいだったら、だれも行かないです。

さりとて生理現象ですから不測の事態もありえますし、そのときは手を下ろしてトイレに行けばいいだけです。オムツとか尿瓶とかありえません

ちなみにさちは24時間は確実にトイレに行かないことが可能です。・・・ぜんぜん自慢になりませんね。
「医師不足は適正配置で」保健医療科学院が予測と提言

 大学医学部の定員を広げて医師の数を単に増やしただけでは、30年経過しても病院の医師不足は解消しない―。 こんな将来予測を国立保健医療科学院の長谷川敏彦・政策科学部長がまとめた。

 医師不足の対策は、医師の増員より、医師の適切な配置が重要であることを示す研究成果として注目される。

 予測は、2040年までの医師数と患者数の需要と供給のバランスについて解析したもの。

 現在は、患者数に対して、必要な医師の数が少ない状況になっているが、20〜30年後にはこの需給バランスが均衡し、数の上では医師不足とは言えなくなるという。

 しかし、医師は労働条件の厳しい病院勤務から、開業したり診療所に移ったりする傾向も加速するため、病院勤務医は将来も横ばいか、微増にとどまると予測。

<医師不足>医学部定員5%増でも30年まで効果なし

 医師の偏在や勤務医不足解消について検討する「医師の需給に関する検討会」(座長、矢崎義雄・国立病院機構理事長)が29日開かれた。医師が最も不足する場合、供給は2035年ごろまで需要を下回り、医学部の定員を5%増やしても、30年ごろまではほとんど効果がないという。

昔からモノは言いようと申します。この記事はその典型例でしょう。みなさん、この記事を読んでどう思われましたか?
医学部の定員を増やしても医師不足は解消しないなら、定員増やさずに医師を強制的に僻地へ行かせる法律をつくればいいじゃーん!!そう思いませんでしたか?だって、そういう風に読ませるように書いてあるんだもの。でも結局は2030〜35年ごろまでは供給が需要を下回るわけですから、どれだけ頑張って適正配置しても足りないにきまってます。

「医学部の定員を5%増やしてもほとんど効果がない」というくだりも実はとんでもない仮定です。現在の医学部の定員はだいたい一大学あたり100人を切っています。90人定員だと5%増とは94人か95人になるということ。前回も書きましたが、50歳までが当直可能年齢と仮定するとそのころの定員の120〜130人以上に増やさない限り医師数は減っていくのです。つまりは仮定がおかしいわけです。医学部定員を30〜40%増にすれば8年後には効果が期待できるかもしれません。でも5%ではいつまでたっても効果など現れるはずがないのです。病院勤務を続ける割合をどう予測しているのかわかりませんが、以上の仮定だと、50歳までの医師数は今後どんどん減り続け、現在90人定員の世代が50歳を迎えたあと95人定員で微増してプラトーに達します。50歳までの医師数は現在より増えることは永遠にないため、病院勤務医も増えることはないのです。「医師は労働条件の厳しい病院勤務から、開業したり診療所に移ったりする傾向も加速する」とされていますが、もしそうなら、病院勤務医は減少していくはずです。

30年後に効果がでるとされているのはなぜかというと、団塊の世代が死に絶えて需要が減るからでしょう。

そもそも国立保健医療科学院とやらのエライ人の予測がきちんとしていれば、いまの医師不足の状況はあり得ないと思います。
こんな偏った報道を行って、医師の配置に関する世論を高めようとしているのでしょうが、騙されるほうも騙されるほうですね。いや、みんなわかってやってるのかも。国立病院機構なんて万年人手不足だし。

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